さておき、息子とアスペルガー

アスペルガーの息子“ぽん太”にまつわる日々のことを綴ろうと思います

「とにかく小さいうちが一番大変」という先生の言葉は本当だったと思う。

5歳10ヶ月のアスペルガー息子の足取りを振り返って

もちろん、これから先、

また大変な時期が来るかもしれません。

それでも、1歳~3歳後半が

今のところアスペルガーの息子の

「大変すぎる…」のピークだったように思います。

それはほぼ毎日複数回泣きわめいていた頃です。

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ほんの少し前のことなのに

“ありがたいことに”記憶がだいぶ薄れています…

 

もちろん波はありましたが、

4歳を過ぎてだんだんマシになってきて

年長(5歳)の秋頃に頻発した自傷行為も治まり

今はかなり落ち着いています。

 


“繊細な爆弾”とともに暮す


現在嘱託(パートのおばちゃん♪)とはいえ

週4日、ほぼフルタイムで働いて帰ると

そこそこ疲れているし、時間の余裕はゼロなので

そこへ大声で泣きわめかれると、

脳みそはフリーズ状態。

 

当然、イライラしますし、

こっちも爆発したくなります。

でも、できない。

誰か助けて・・・と日々思っていたように思います。

 

ただ、息子も一日中泣きわめいているわけではなく

ニコニコしているときもあるので、

なんとか生きていられたんだと思います。笑

渦中にあるときは、無我夢中ですし、

息子は一人っ子なので比較対象もなく

「子育てって大変だ」くらいにしか思っていませんでした。

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それでも今思えば間違いなく

私はだいぶ疲れていたと思います。

 

ちなみに、仕事は「息抜き」であり、

自分の思考を自由にできる貴重な時間でした。

たしかに出勤前と出勤後は超慌ただしく、

「保育園に通わせるなんて大変!」

という意見もうなずけますが、我が家の場合、

息子と二人きりで365日居るほうがはるかに大変。

四六時中顔色をうかがいながらも

理解不能な些細なきっかけで泣きわめかれる世界…

仕事がなかったら発狂していたかもしれません。

結婚してから縁もゆかりもない土地に移ったため

親はもちろん友人も少ない状態でしたので。

 


大変だったのは息子も一緒(か、それ以上)


現在の和やかな日常を経験すると、

過去の「暗黒時代」が嘘のようです。

 

思うのは、暗黒時代は、

まさに息子にとっての暗黒時代だったわけで

意味のわからない世界で、

自分の思いも伝わらず(伝える能力が未熟で)、

「理不尽に」怒られたり、指示されたりして

すっかり混乱していたんだろうと思います。

たぶん。

 

それが、

アスペルガー疑いとなって、それを周知して以降、

少しずつ周りの大人の「理不尽な対応」が減り

息子も成長とともに

少しずつ自分の思いを伝えるすべを得て

マジョリティの世界でやっていけるように

なり始めたんだと思います。

たぶん。

 

彼らの発達のズレは、

外見からは全然わからないので、

「普通」としか思われないところが結構ツライ。

 

知らない人から見たら、

「普通のことがどうしてできないのか?!」

「甘えてる!」「ワガママ!」としか思えない。

努力で改善できないことを責めるのは不当だと

常々思っていますが、まさにその状態が頻発するわけです。

 

どうあがいてもできないのに、それを許してもらえない。

…だとしたら、地獄ですね。

きっと私も酷い仕打ちをたくさんしてきたと思います。

特に、専門機関に診てもらうまでは。

 


アスペルガーと診断されて、ほっとした


息子の「異常性」に気づけなかったので

保育園でプロの目で見て気づいてもらえて良かったし

比較的早く病院で診てもらえて良かったし

療育も受けられて良かったし

アスペルガーと診断されて「ほっとしました」。

 

これで「うちの子はただのワガママじゃない!」と

胸を張って言えると。

 

そんな我が子も気づけば小学校入学目前。

「小さいうちが一番大変。とにかく大変」

という言葉が本当だったなあと今は思います。

 

すべてのアスペルガーの子に

これが当てはまるとは限りませんが、

「自分の思いが伝えられない」

「自分の思い描くようにできない」ということが

成長とともにだんだん減ってきます。

それと同時に親も対応方法を学んで

自尊心を傷つけないように関わっていけば

小学校に入る頃には、

だいぶマシになる子が多いのではないかと思います。

 

アスペルガーの子を持つ親御さん、

「かんしゃく持ち」の子の育児でぐったりしている方、

一度専門機関(病院など)に診てもらってはと思います。

何らかの道が開けると思いますし、

適切な対応を早い段階でとるのが大事です。

 

「一般的な子育ての概念は捨てて」と

専門家に言われたときは、頭が真っ白になりましたが

通常の子育てをしていたら、

今の息子はいなかったかもしれない。

 

安らかな日々を送れる親子が増えますように。

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