さておき、息子とアスペルガー

アスペルガーの息子“ぽん太”にまつわる日々のことを綴ろうと思います

分かれ道はどこだったんだろうか。愛情深く真面目な親が陥ってしまう「怒る子育て」

f:id:sawacoco:20191125115439j:plain

 

先日、久しぶりに

ポン太のアスペルガー仲間とそのママ友と

一緒にでかけました。

そこで気づいたことを綴りたいと思います。

 

 

外出が異常に大変だった幼児期

私自身、ポン太が4歳頃までの外出は

非常に、というか異常に大変だったわけで、

できることなら外出したくないと思っていました。

 

なぜか。

ず~~~~~~~っと、

小言を言い続けることになるからです。

ポン太にとっては、叱られ続けるということです。

「走らない!」「止まって!」「静かに!」

「それ触らないで!」「そんなモノ拾わないで!」

…とまあ、こんな具合です・・・

 

 

しんどいですよね~笑

出かけている間ずっとこんな調子だったら

ポン太も何も面白くないし、

叱るこちらもヘロヘロ、ぐったりです。

 

負のスパイラルまっしぐらです。

 

それが、このところ、

だいぶ・・・本当にだいぶ・・・ラクになりました。

 

ポン太が成長したことが楽になった要因の大半ですが

残りのいくらかは、

私が「我慢」するようになったからです。

できるだけ叱らない。

堪忍袋の緒が切れる寸前…付近まで(笑)我慢する。

 

これは、私が「怒らない子育て」と出会い、

可能な限り叱らず、褒める方に徹し、

それによってポン太が良い方に変わったと実感できる

…という好循環から、生まれた変化ではないかと

私自身は考えています。

 

(↓過去の記事)

pyonco.hatenablog.com

 

 

もちろん、今でも、つい怒ってしまうことはありますし

きつく言ってしまうこともあります。

でも昔よりだいぶ「放任」できるようになったかなあと

思います。

 

小学校に入学して差が出てきた気がする

ひるがえって。

友人のアスペルガーの息子さんは、

ポン太と一緒の保育園だったのですが

些細なこと(に見える)で泣きわめき、

集団行動ができないという点では

ポン太と似ているところが多々ありました。

 

もちろん、タイプは違っていますが

小学校に入学した現在、

久しぶりに会った彼らの様子は

だいぶ違ってきたように見受けられました。

 

元々、友人の息子さんは

早い段階でアスペルガーの診断を受け、

療育や病院にも通っていましたので

そもそもの性質が全然違うとも言えるでしょう。

でも、おそらく保育園の先生から見たら、

どっこいどっこい…

場合によってはうちの子のほうが

よっぽど荒れていることもあったと思います。

 

ポン太は、「気に入らないこと」があれば

園の椅子や机を片っ端からなぎ倒し、

誰彼構わずロッカーのものを全部投げ出し、

大声でわめき散らしていたようですので。

その手の話を先生から何度も聞きました。

(大変だったなあ・・・笑&涙)

 

 友人の息子さんも

今は小学校で泣きわめいたりすることは

まず無いようで、大きなトラブルはないようです。

 

ただ、一緒に行動して様子を見ていると

どこか否定的な発言が多い。

ニコニコしながら、否定的な発言を

さらっとしたりするなあと、やや気になりました。

発言も大人っぽいし、慎重なのです。

 

そこで、勝手な私の見立てでは、

やはりお母さんの接し方も

(お父さんの接し方はわかりませんが)

影響しているのかなあと思いました。

 

道路を歩くときは手をつなぐ、

「走らない!」「静かに!」と頻繁に注意する、

といった関わりが多いなあと感じました。

 

諦めと信頼で、良い意味で“放任”してみる

私は最近、可能な限り

手を出さない接し方を心がけています。

道路でも基本的に手をつながない。

 

うるさい!と思っても、できるだけ注意しない。

逆に静かになった時に褒める。

もしかしたら、他人から見たら

なんでうるさいことを注意しないのか?!

と思われていることもあると思います。

でも、それならそれでいいか、と。

何か言われたら謝ります。笑

 

さて、先日の外出時の話。

「予定通り」息子は走り回り

坂道の多い山だったので、

派手に転んだようです。

両手とひざから血を出していました…。

 

友人は息子さんに「走ったらアカン!」と常に

注意していたのが功を奏したのか

(結局はまあまあ走っていたようですが)

無傷ではありました。

 

私は息子に「石の多い坂道で走ったら転ぶよ」

と転んだあとに伝えました。

で、めんどくさくなりそうだったので

転んだあとは一応「走らないで!!」と

声をかけていましたが・・・

 

大怪我さえしなければ、

怪我はどんどんしたほうが良い。

(とまではなかなか言えない小心者ですが。汗)

 

そこには、

子どもとはそういうもんだという諦めと

この子ならきっと大丈夫だろうという信頼がある。

そもそも息子の人生は、私の人生ではない。

できるだけ放任するのが私の目標です。

 

未だに過干渉、過保護なところは多々ありますが

昔に比べたら私の接し方は変わったと思います。

そして実際息子の様子が

以前よりだいぶマシになったことを考えると

おそらくこの方向で良いのだろうと思うのです。

 

息苦しい日本の子育て

ちょっと話は脱線しますが

海外では「赤ちゃんは泣くのが仕事」が常識。

泣いて怒られる筋合いはありません。笑

それを知って、

日本って何なんだろうとつくづく思いました。

 

要因は色々あるんでしょうけど…

赤ちゃんは泣いたり、わめいたりする生き物。

子どもは走り回り、大声でさわぐ生き物。

それを押さえつけたら

生き物として全うに育たない気がしませんか?

 

この事実に日本も海外もないと思います。

 

そう考えるようになってますます、

ちょっとぐらいうるさくても御免遊ばせ、と。

外出中には思うようになりました。

 

件のママ友は、とても真面目で、

愛情深く一生懸命だと思います。

もし息子さんが定型発達の子だったら

状況は違っていたと思います・・・

辛いですね。

 

ここで思うことは、

発達障害の子を持つ親ほど、

「怒らない」を心がけることがいかに大事か。

怒られず褒められ任せてもらうことが

いかに子どもの自信を育むか。

 

育児に一生懸命で、大変な状況にあるときは、

なかなか「放任」なんて考えられないと思います。

 

でも、もし少しでも放任を取り入れたら

負のスパイラルは解消に向かうかもしれません。

 

どうか、一人でも多くの親御さんが

平穏な一日を送れますように。