さておき、息子とアスペルガー

アスペルガーの息子“ぽん太”にまつわる日々のことを綴ろうと思います

ポン太のストレスは「パンチ」とともに去っていく

私は姉妹で育ち、

男の子の生態を知らないので

アスペルガー以前に

ポン太の子育てに苦戦していると思います。

 

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「大人並みのお兄ちゃん」への暴力

最近、塾が経営している「学童」に

週1日通わせているのですが

小学校の友達(Q君)と一緒に通っています。

(※執筆現在、ポン太は小学校1年生)

 

 

その学童の特徴が、

年上の塾生(小学校高学年~中学生)が

子どもたちをみるというところ。

 

“少し年上の塾生が一緒に遊んでくれる”

というところも魅力的だと思って通い始めたのですが

最近、中3のお兄ちゃんに

「暴力」を振るうようなのです。

 

どちらかというと、ポン太は悪ノリでやっていて、

やり始めるのはQ君ということらしい・・・

(年上の子たちの報告によると)

 

先週もQ君が暴れて、

ポン太はQ君の味方につく感じだったと聞きました。

 

しかし今週は、どうやらポン太も

Q君に加勢して、暴力を働いていると・・・。

 

中3のお兄ちゃんは、180㌢ほどの長身で

体格も良いのですが、お人好しな感じ。

常にニコニコしています。

それでもQ君にやられたら、ある程度、

言葉で制しているようですが・・・

全然効き目がないようです。

 

さらに、今週はポン太の加勢に加えて

もうひとりの男子(背丈130センチほど?)も

中3のお兄ちゃんに暴力的に絡んでいるようで、

状況の報告を受けた、Q君ママと私は、

暗い気持ちになりました・・・。

 

これをどう受け止め、どう関わっていくべきなのか。

・・・

 

年長の頃の個別療育でも、暴力的な発散を見せていた

どうしてQ君はそんなことするんだろう?

・・・

Q君は、ポン太が保育園の頃からの付き合いで

Q君ママは、今では仲の良い友人で、

Q君がそんなに暴力的な子だと思ったことは

今までなかったのですが・・

そんな私にある記憶が蘇りました。

 

ポン太が年長の頃に受けていた個別療育。

当初は療育の部屋に私も一緒に入っていました。

入って見学したり、たまに参加したり。

 

ところが、1、2ヶ月ほど立った頃、

「お母さんは外で待って頂いていいですか?」

と先生に言われたのです。

「お母さんが見ているのと、そうでないのでは

態度がやはり変わってきますので」とのこと。

 

私が居ないほうが、より開放的になるのでしょうね。

それはそれでわかる気はします。

それ以降、40分ほど外で待っているのですが

療育の様子はマジック・ミラーで

見えるようになっています。

 

ある時ふと中を見てみると、

新聞で作った棒で、

先生を叩いているではありませんか!

 

ニコニコしているときもあれば、

かなり本気の顔をしてやっているときもあり…。

 

先生は「痛っ!そこは痛いで~」とか言いつつ、

基本的には絶対に禁止とはせずに

ポン太のやりたいようにさせている感じでした…。

 

終わった後に、先生に聞くと

「前半は穏やかに遊んでいたんですけどね。

最近何かストレスが溜まっている感じですか?

でも、こういう子は定期的にしっかりと

体を使って怒りやストレスを発散させることが大事です」

 

こんなに暴力的でポン太は大丈夫なのか?

他の子どもにも暴力を振るうようにならないか?

などと先生に聞いてみると、

「ちゃんと相手を選んでいるので大丈夫です。

『この人はやっても大丈夫な人』と思ってやってます。

他の子どもに同じことをすることはないはずです」

ということでした。

 

たしかに、当時、保育園で

療育のときに見たような暴力を振るっているという話は

聞きませんでした。

ただ、年少の頃は他の園児への暴力がたびたびあり

年中の頃にもたまにやっていたようです。

他の子への暴力と並行して、

椅子を片っ端からなぎ倒すなど(汗)、

物に当たることも多々あり、

これは年長になってもたまにあるようでした。

 

要は、内に溜め込んだ暗いモヤモヤとした鬱憤を

暴力的な行為で発散させていたのだと思います。

それはやはり定期的に溜まってくるので、

個別療育の場において、定期的に発散することが

心の安定につながるということだったのだと思います。

 

・・・

 

そして小学校1年生になった現在、

数々の専門家の言うとおり、

ポン太はすっかりおとなしくなりました。

 

ただ、やはり、眠いときや、

何かトラブルや過度な緊張が強いられているときなど

ちょっとしたことで、家で泣きわめくことはあります。

 

私が「ちょっとそれ片付けてよ」と言うと

一気に噴火して「今は無理!できへん!!」など

突然、泣きわめかれ、ぞっとしたことがあります。

「ストレス溜まってんねん!」などと、

マセた言葉も覚えて使うようになったのですが、

ある意味「モヤモヤとした暗い気持ち」の正体が

「ストレス」というものであり、

それが今自分に大量に溜まっているということを

誰かに伝えられるようになったということが

まず、保育園の頃との大きな違いです。

 

そう言われると、こちらも、

なるほどと状況を理解できます。

 

「そうか、ストレス溜まってるのか…

そういうときは、クッションにパンチ!」

とソファの上にクッションを置いて

パンチをやって見せると、

ポン太も真似をしてやり始めました・・・

それがあまりにも激しいので(苦笑)

途中からソファではなくトランポリンのほうに

移動してもらいましたが・・・

 

すると。

初めは冗談のつもりで「1,000回くらいやったら?

それくらいパンチしたらストレスなくなるかもよ」

とか言っていたんですが、

最終的に5,000回くらいやってました(^^;)

30分くらい集中してパンチし続けていました…。

当然、汗だく。

そして「あ~すっきりした!」

「ストレス飛んでったで~♪」

唖然。。。

 

やはり、心と体はつながっているんだなあと

改めて思ったのでした(^^;)

(同時にこの子やっぱりフツウじゃないかも…と…)

男子は体を動かすことで、心のバランスをとっている

みたいな話はなんとなく聞いたことがありましたが、

まさにそれを目の当たりにした瞬間でした。

・・・

 

明らかに体力的に上の人に「暴力」で絡むのはフツウなのかも

話をもとに戻して、Q君の話。

Q君ママの話では、

学童でも学校でも暴力を振るうという話は

今まで聞いたことがないとのこと。

 

これって、ポン太の個別療育の話と同じでは?

そう思いました。

 

「この人は自分が力いっぱい向かって行っても

怪我したり、倒れたり、泣いたりしないだろう」

という想定のもと、暴力的にじゃれている。

 

そう考えたとき・・・

私自身の過去の記憶として思い出すのが、

叔父との関わり。

就学前~小学校低学年の頃の話かな・・・

母の兄である叔父は、テニスをやっていたので

日に焼けて、ヤワな感じがしなかったんです。

そうすると、まず私の妹や、いとこたちが

叔父に突進していって、足に絡んだり、

叔父によじ登ろうとしたり…していました。

アクロバティックに扱ってもらうことも

(足首を持って逆さまに吊り下げられたり)

楽しみの一つでした。

それに近い感じ???

 

そういうことなのかもしれない。

 

エネルギー有り余る若い命は、

常にエネルギーを発散できる場所を探している。

さらに、

日々溜め込まれたストレスが膨らんでいくとき、

発散しなければやってられない場面が出てくる。

そんなとき、

明らかに強そうだけど優しそうな相手を見つけると

暴力をぶつけてみたくなる。

もしかしたら、それは生きる上で

ごく当たり前の行為なのかもしれない。

 

ただ、ここで考えなければならないのは

暴力を受けとめている側の人のこと。

明らかに力が上でも

生身の人間ですから限界があります。

 

もしかしたら、中3の男子には荷が重いかも…。

 

ここは、引き続き、

子どもたちの様子を見つつ、私としては、 

暴力を受けとめてくれている中3のお兄ちゃんに

何らかの声がけをしたいなあと思うのでした…。